イオウとヒ素の逐次分析法
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概要
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イオウおよびヒ素を含む試料溶液に過酸化水素を含む水酸化ナトリウム溶液を加えて,イオウを硫酸イオンに,またヒ素をヒ酸イオンに酸化し,まず硫酸イオンの分析を重量法で行なった.このとき常法では,塩酸酸性のもとで塩化バリウムを用いて硫酸バリウムを沈殿させているが,この代わりに,過塩素酸酸性のもとで過塩素酸バリウムを用いて行なった.その結果,イオウの定量を正確に行なうことができた.さらに濾液を水酸化ナトリウムで中和後,ヒ酸イオンを硝酸銀でヒ酸銀として沈殿させたのち,硝酸に溶解し,チオシアン酸カリウムで滴定して,ヒ素の定量を行なった.このとき,過塩素酸および過塩素酸バリウムは影響を与えず,正確な分析値が得られた.この方法によると,同一試料からのイオウとヒ素の逐次定量が可能である.さらに上記の方法を用いてヒ素-イオウ系のガラスの分析を行なった.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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