ゼフィラミンの存在下タイロンによるモリブデン(VI)の溶媒抽出-吸光光度定量および鉄鋼中のモリブデンの定量への応用
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概要
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ゼフィラミンの存在において,モリブデンはタイロンと黄色の沈殿を生成し,約pH8.0においてクロロホルムに抽出され,390nmに吸収極大を示す.共存イオンの影響を除去するため,モリブデンをα-ベンゾインオキシム錯体としてクロロホルムに抽出し,ゼフィラミンの存在においてα-ベンゾインオキシムとタイロンとの配位子置換を行なわせ,モリブデン-タイロン-ゼフィラミン三元錯体のクロロホルム溶液の吸光度を測定した.この方法を鉄鋼中のモリブデンの定量に応用した.鉄鋼試料1.0〜0.1gを精ひょうし,過塩素酸または王水で分解後,100m<I>l</I>に希釈し,その10m<I>l</I>を分取して10%<SUB>L</SUB>-アスコルビン酸2m<I>l</I>を加え全容を20m<I>l</I>とし,0.2%α-ベンゾインオキシム-クロロホルム溶液10m<I>l</I>で抽出する.抽出有機相5m<I>l</I>を分取し,pH8.0の緩衝溶液5m<I>l</I>,0.8%タイロン2m<I>l</I>,10<SUP>-2</SUP><I>M</I>ゼフィラミン2m<I>l</I>を加え,3分間振り混ぜる.5分間静置したのち,390nmにおいてクロロホルムを対照として吸光度を測定する.アスコルビン酸の添加は,モリブデン錯体の抽出および吸光度に影響を与えなかった.タングステンは妨害する.
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