発光分光分析法による酸化イットリウム中の微量希土類元素および非希土類元素の定量 : 希土類元素の分析法の研究(第2報)
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概要
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アルゴン-酸素混合ガスふんい気中における直流アーク法によって酸化イッリウム中の14種類の希土類元素ならびに12種類の非希土類元素不純物の発光分光分析法を検討した.EDTAを溶離剤とするイオン交換法で分離された99.9999%(希土類ベースとして)の酸化イットリウムをさらにシュウ酸ジエチルを沈殿剤とする均質沈殿法で精製したものを基体物質として用い,これに各種の不純物元素の酸化物(または炭酸塩)を添加して標準試料系列を調製した.<BR>自作のふんい気制御装置を用い,混合ガス(アルゴン:酸素=4:1)を5<I>l</I>/minの流速で流しながら発光させることによって,CNバンドの消去およびバックグラウンドの抑制をはかり,大気中における発光法に比べ,各不純物元素の定量下限を約1/10に下げることができた.本法の定量下限はイッテルビウム,マグネシウム,アルミニウム,ケイ素,カルシウム,マンガン,鉄,ニッケルおよび銅に対し0.01〜0.1ppm,ユーロピウム,エルビウム,ツリウム,バナジウム,クロム,スズおよび鉛に対し0.1〜1ppm,ランタン,プラセオジム,ネオジム,サマリウム,ガドリニウム,テルビウム,ジスプロシウム,ホルミウムおよびルテチウムに対し1〜10ppmの範囲,セリウムに対し20ppmであり,分析値の変動係数は希土類元素に対し4.5〜8.0%,非希土類元素に対し5.5〜15.9%であった.
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