亜鉛(II)の金属指示薬としての1-(2-ピリジルアゾ)-2-ナフトールの研究
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概要
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1-(2-ピリジルアゾ)-2-ナフトール(PAN)の亜鉛(II)錯体の組成および安定度定数を20vol%ジオキサン-水混合溶媒中,イオン強度0.2,25.0℃で吸光光度法により検討した.<BR>pH4〜6でPANは470mμに最大吸収をもち,一方,その亜鉛(II)錯体は510mμ,540mμに二つの分裂した極大吸収をもつ.錯体のモル吸光係数は<SUB>ε540mμ</SUB>=2.5×10<SUP>4</SUP>,<SUB>ε510mμ</SUB>=2.3×10<SUP>4</SUP>である.錯体の組成はモル比で1;1および1:2{亜鉛(II):PAN}であり,1:1錯体の安定度定数は10<SUP>10.3</SUP>である.錯体に基づく吸光度の経時変化は,おもにpHに依存し,アルカリ溶液中では時間の経過とともに吸光度は急速に減少するが,他方,酸性,中性溶液中ではそれに比較してかなりの時間内でも吸光度の変化は認められない.<BR>錯体の安定度定数から,PANを指示薬とする亜鉛(II)のEDTA滴定法における理論滴定誤差を算出し,これを用いて終点検出法について考察した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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