光学活性5-トリメチルシリル-2-シクロヘキセノンを用いる合成反応
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概要
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予期したように1のトリメチルシリル基はシクロヘキサノン環の構造を固定することにより種々の置換基の立体選択的導入を可能とし, 更に環開裂の際には位置選択性に貢献する。また, 時には合成中間体の結晶性をあげ再結晶による光学純度の向上も可能としている。また, 天然物合成の項で一部示したようなものを始めとして, 様々な形の変換が可能であり, 更に広範囲の光学活性体合成への応用が可能と考えられる。しかしながら構造によってはトリメチルシリル基の除去に労力を要する場合もあり, それらの点を改善し, 更に応用範囲を広げることを目的として現在, 他の置換基を持つシリル基の導入や他の環員数の類縁体の合成とそれらの反応性についても検討を行っているが, これらの結果については機会を改めて報告したい。以上, 本報文が種々の光学活性天然物, 生理活性化合物合成の際に多少なりとも参考となれば幸いである。
著者
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