京都伏見における雪の結晶 (1963〜1964) : 厳寒地型に属する珍らしい結晶の確認
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概要
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1963年に当地で多少とも雪の降った日は1月では2, 7, 8, 18, 18, 23, 30のそれぞれの日であり, 2月では3, 4, 8, 9, 10, 11, 13, 14, 18, 20, 27のそれぞれの日である。3月では7, 13のそれぞれの日である。12月には降雪は皆無であった。その中1月7日, 8日の大雪は旅行のため観察の機会を失ったがそれ以外の日の雪の結晶をスケッチ又は接写により記録し結晶的に分類した。多種類の形の混合している場合や, 1月18日の如く球状霰ばかりの場合や2月8日の日中の数分間珍らしくも角柱, 鼓型, 角板を主とした場合や, 2月14日の朝の如く樹枝状六花, 羊歯状六花のものばかりの場合等の中, 2月8日の結晶の形は当地方としてはこの数年間においても珍らしく, 鼓型も胴が長い角柱であり, 且一方にのみ角板のつくものや, 独楽型のものなどもあり, 厳寒地型に属する非常に珍らしいものである。しかも早朝でなく日中に文字通り天与のものの如き機会を得た。<BR>本年すなわち1964年において雪の降った日は1月では19, 20, 28のそれぞれの日であり2月では 2, 3, 4, 12, 13, 18, 24, 25のそれぞれの日である。これらの日のものについても観察し得る場合は記録にとどめた。<BR>なお続雪華図説中に当時京都所司代であった土井大炊頭利位が天保8年及び9年 (1837〜1838) の京都における雪の結晶図23個を挿入している事は有名である。
著者
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