56年豪雪における人的被害の特徴
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
昭和55-56年冬期は, 東北地方南部, 北陸地方, 中部地方北部, 近畿地方北部の広い地域で, 38年豪雪を凌駕する豪雪現象が発生した.このため雪が直接間接の原因となった事故死者は, 全国で133人に達した.<BR>死亡原因の主なものは, なだれ, 屋根雪除雪中の転落, 除雪作業中の急病, 流雪溝への転落などである.また, 51才以上の高齢者の死亡数は, 全体の65%に達した.これらが56年豪雪時の事故死の特徴であるといえる.<BR>雪による人身事故は、積雪深がその地域の平均積雪深を超える度合の大きいほど多くなると考え, 多雪都市で発生した雪による事故死の人口に対する比率は, その地域の最深積雪の平均値に対する, 当該冬期の最深積雪の偏差の度合に関係があることが判明した.
- 社団法人 日本雪氷学会の論文