アバランチ・シュートにおける雪崩侵食量の調査 : 御神楽岳を中心として
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概要
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アバランチ・シュート(avalanche chute)における雪崩侵食量を知る目的で,雪崩デブリに含まれる岩屑量の計測を行った.1974年から1981年にかけて,越後山地北部.御神楽岳を中心に8ケ所でのべ18回の測定を行った結果,つぎのことがわかった.<BR>1)雪崩デブリに含まれる岩屑量は,単一の雪崩デブリあたり10<SUP>-2</SUP>〜10<SUP>0</SUP>m<SUP>3</SUP>,平均で0.72m<SUP>3</SUP>であった.<BR>2) 岩屑の体積を雪崩道の面積で割って得た斜面の平均侵食深は,10<SUP>-3</SUP>〜10<SUP>-1</SUP>mmである.<BR>3)雪崩常襲斜面であるアバランチ・シュートの侵食深は,火山斜面や伐採跡地など,厚い風化物質に覆われた斜面に発生した雪崩の値にくらべ,1桁から4桁も小さい.
- 社団法人 日本雪氷学会の論文