熱板による降雪強度の連続検出法
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概要
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降雪強度を連続的に検出することを目的として, ヒータ線を取り付けた一辺30cmの正方形熱板装置を作り, それを用いてできる2つの検出法について屋外実験ならびに特性解析を行った.ひとつは熱板の温度変化を取り出す方法についてであり, 他は熱板への供給熱流量変化を取り出す方法についてである.<BR>温度変化を取り出す方法は, 降雪に対する応答変化は速いが, 風のある場合における多量の降雪量検出には向かないこと, また供給熱流量を取り出す方法は, 前の場合に比べて応答変化は遅いが, 風の影響を受けにくく広い範囲の降雪量検出が可能であることなどが確かめられた.<BR>いずれの方法も, 簡単な装置を使って具体化されるわりには性能が良く, 検出器にたまる雪も自然に排除され, それぞれの特性を考慮して採用するならば充分実用に耐えうるものであると考えられる.特に後者の供給熱流量を検出することによる方法は, この検出が屋外で連続的に行われることを考え合せれば, きわめて適切な検出方法であると言える.
- 社団法人 日本雪氷学会の論文