これからの無雪都市計画の観点における融雪および機械的除排雪に関する評価
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
これからの無雪都市計画の観点から, 次の問題を考える.<BR>融雪 : 氷の融解潜熱は80calであるが, これは実際問題としては極めて大きなものである.豪雪地帯指定地域において, 市街化区域の25%の面積の完全融雪を仮定すれば, それに要する総エネルギーは, 1985年のわが国における1次エネルギー供給見通量の0.8%に相当する大きなものとなる.現実に融雪の実施が増加すると, 地下水や電力供給に問題を来たすことは明白である.<BR>設備機器に関しては, 空調関係などに比べて, 施工法, 維持管理の面において不備な点が多い.<BR>機械的除排雪 : 市街地においては郊外路線とは違った困難性がある.積雪量が増すにつれて, 街路の幅員確保は困難になり, 排雪を行なおうとしてもその量はぽう大なものである.これらは機械力の進展だけで解決できるものではない.<BR>今後のあり方 : 雪処理のhardな面に問題があるので, softな面, すなわちsoft techniqueの確立が必要である.
- 社団法人 日本雪氷学会の論文