豪雪地帯におけるスギ幼齢木の雪害と樹幹形態ならびに根との関係について
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概要
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雪圧の強さは, 物体の形状や面積によって異なるので個体差のある林木の雪害発生の条件はきわめて複雑である.したがって, 林木の側からも発生の条件を探り, それに対しての育林対策を講じなければならない.<BR>筆者らは, 山形県の月山山麓の豪雪地帯のスギ幼齢林において, 樹幹形態と雪害ならびに根系との関係について調査をおこない, 大要次の結果を得た.<BR>1.立木の地際の樹幹断面が, 傾斜方向に長径をもつ楕円形のものに雪上露出木が多く, また, 円形のものや, 傾斜方向に短径をもつ楕円形のものに埋雪木が多い.雪害は円形のものに多発する傾向がみられた.<BR>2.根元曲りが大きく, かつ, 地際の幹が固定していないものに埋雪木が多く, 雪害も多発するが, こうした樹幹形は, 地上部の成長に比べ根の発達が十分でないことに原因している.
- 社団法人 日本雪氷学会の論文
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