糖尿病患者の尿中アミノ酸排泄に関する検討
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概要
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基礎検討として血漿中のアミノ酸(AA)の日内変動の平均と24時間尿中AA排泄量の間に有意の相関を確認した.これをもとに糖尿病時のAA代謝異常の全体像を追求すべく糖尿病症例の24時間尿中アミノ酸特に分枝鎖AA (BCAA)と糖原性AA (GGAA)排泄量について検討したが血糖コントロール不良時には, BCAA,セリン,アラニンの尿中排泄量が有意に増加した.これは末梢組織でのインスリン作用不足を示唆している.インスリンで血糖を厳格にコントロールするとBCAA,セリンは迅速に減少し正常に近づいた.これらの成績より,尿中BCAAおよびセリンの測定は末梢組織におけるインスリン作用を知る指標になるうると思われ,糖尿病時の尿中AA分析の意義を認めた.
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