Macroamylasemiaの1症例
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概要
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53才の男.口中苦味,喀痰,耳鳴(何れも軽度)を主訴として昭和47年10月来院,腎機能に著変を認めず,尿amylaseは常に低値を示すにもかかわらず,血清amylaseが常に高値を持続し, amylase(以下Amと略す)clearanceの著明な低値によりmacroamylasemiaを疑い,検索の結果,血清中に蛋白と結合したAmの存在が認められた.本症例の血清Amは電気泳動で原点より陽極寄りに主成分の泳動帯を認め,通常のAmと異なる電気泳動的性質をもつことが判明した.カラムゲルクロマトグラフィーの結果,二つの画を認め,高分子のものは分子量約20万前後と推定された.免疫学的検討の結果, IgAとの結合が認められた.
- 社団法人 日本内科学会の論文