血小板の遊離タウリンにかんする研究 : 血小板崩壊と血清遊離タウリン
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概要
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かつては,血小板崩壊を実測する方法は皆無であつた.この方法は森田らにより開発された.それは遊離タウリンが,他の血液分画に比して血小板に圧倒的に多い事実の発見を基礎とする.著者はアミノ酸自動分析計を用いて,血清遊離タウリンを測定し,緒種血小板減少症および血小板減少状態における血小板崩壊の程度を窺つた.その結果,特発性および続発性血小板減少症の多くの症例に,血小板の崩壊がその減少の主因をなすものでない事を知つた.また,鉄欠乏性貧血の血小板増多が鉄療法開始と共に速かに消退する際,血小板崩壊はほとんど関与しない事を明らかにした.
- 社団法人 日本内科学会の論文