和歌山県日高郡内小・中学校気管支喘息児童の統計学的観察
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概要
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わたくしどもは,声変わりや初潮が気管支喘息に影響を及ぼすかどうかという問題に重点を置き,和歌出県日高郡内における小・中学校気管支喘息児童の統計学的観察を企画し,次の結果を得た, (1) 小学生および中学生を合わせた全体の喘息児童頻度は男子1.31%,女子0.73%で,男女比は1.8:1である. (2) 小学生男子の頻度は1.62%,中学生男子は0.66%,小学生女子は0.91%,中学生女子は0.34%であり,男女とも小学生の方が中学生よりも多い. (3)小・中学生の気管支喘息は,中学3年末までに大部分が治る. (4) 男子では声変わりの時期より1, 2年遅れて中学2年から喘息児童頻度の減少がみられ,女子では初潮の時期に一致して小学5年より減少がみられる, (5)気管支喘息の治癒時期は,男子では声変わりからその後2年間に16名中9名で55%,女子では初潮からその後2年間に13名中6名で46%治癒している.