筋糖原病の診断にかんする研究
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概要
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筋糖原病は,他のmyopathyと類似の症状を訴えるが故に,その型別診断はmyopathyの鑑別,治療,予後判定上意義が大きい,著者は現在知られている筋糖源病であるphosphofructokinaseおよびphosphorylaseの低下した病態につき,主として検討を加え,今後発見されるであろう新しい型の診断も可能な筋糖原病の系統的診断法を確立した.すなわち,筋解糖系のいずれかに障害があればischemic forearm exercise testに際して肘静脈血乳酸値の上昇がみられず,本試験が筋糖原病のスクリーニングに最適の検査法であり,さらに,筋homogenateを用いるanaerobic glycolysisおよび筋glycogen, glycolytic intermediateの定量,さらに蓄積glycogenの構造決定の併用は,酵素欠損部位確定に有用であることを明らかにした.また筋phosphofructokinase欠損症患者に施行したブドウ糖負荷試験の成績から,糖尿病発症に筋phosphofructokinaseの阻害が大きな意義ありとするRandleらの仮説に批判を加えた.
- 社団法人 日本内科学会の論文
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