慢性閉塞性換気障害患者の予後にかんする重症度について
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概要
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1秒率,最大分時換気量(%MBC)ともに70%以下の閉塞性換気障害を呈する慢性肺疾患々者100例について,肺機能障害度と経過,予後との関連性を検討し,予後にかんする重症度区分を求めた.まず障害度の指標としては, A) 1秒率と%MBCの算術平均値, B)肺活量, C)動脈血ガス所見の3項目をとり上げ,それぞれ障害の程度により3段階に分類し, A), B), C)の組合せで作つた27組の障害度に各症例を分類した.これら症例について0.5〜8.8年(平均3.3年)の経過観察を行ない,このような障害度分類と臨床経過,予後との関連の有無を検討した.そして, A), B), C) 3項目についての障害度の3段階分類問に,経過予後にかんする因子としての重要性に若干の差異のあることを知り,それぞれに相当した配点を行なうことによつて,予後に関連するより妥当な重症度分類を考案した.