Laurence-Moon-Biedl症候群の3例
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概要
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Laurence-Moon-Biedl症候群の本邦における報告は1965年5月までに79例を数える.その病因については遺伝性素因が強調されているが,従来間腦下垂体説も主張されており,病理発生学的に両者の関連性が注目されている.われわれは最近,その遺伝性素因と関連して,間腦下垂体系の障害が疑われた症例を経験した.症例1,症例2は同胞で,両親はイトコ結婚.肥伴,網膜色素変性,知能障害,***発育不全,多指趾症,遺伝性の6主徴を認める.症例1. 18才,男. PBI 3.1γ/dl, Triosorb 30.9%, Oleesky test陽性.ACTH, methpyronに対する反応は弱く,尿中gonadtropinは2マウス単位で反応がない.トルコ鞍は0.65cm2.症例2. 11才,男.PBI 4.2γ/dl, Triosorb 32.9%.尿中gonadtropin値2マウス単位以下.易怒性が強く,脳波では高振幅除波を認るた.症例3.25才,男.4主徴をそなえ, PBI 2.7γ/dl, Triosor23.4%と低値.本症例は知能障害が強く田の内分泌学的検査を施行しえなかつたが,トルコ鞍は0.43cm2と年令に比べて狭小であり,脳波では高振幅徐波の傾向を認めた.染色体は3例とも正常を示し,症例1では血中アミノ酸の測定も行なつたが,とくに異常所見を得ることはできなかつた.
- 社団法人 日本内科学会の論文
著者
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湯屋 寿一郎
大分県立病院第二内科
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岩永 芳次郎
大分県立病院第二内科
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宮崎 重武
大分県立病院第二内科
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金子 重敏
大分県立病院第二内科
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高橋 泰昭
大分県立病院第二内科
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向井 貴美江
別府市向井病院
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田村 達
別府市向井病院