肝障害時の腎・胆管結紮動物ならびに腹膜パラビオーゼ動物による研究
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概要
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障害肝に起因して二次釣に賢障害が発生しうるものか否か,また,もしそれが可能ならば閉塞性黄疸時の腎組織変化とどのように異なるものであるかという点について実験的研究を試みた.閉塞性黄疸はラットの総胆管結紮により生ぜしめ,肝障害はラットに四塩化炭素吸入とp-dimethylaminoazobenzen(DAB)を経口投与して生ぜしめ,この肝障害ラットと正常ラットとの間に腹膜パラピオーゼを設置して一定期間後に正常ラット側の腎組織を光顕的,電顕的に調べた.閉塞挫黄疸時の腎変化は近位細尿管変性が主であるが,糸球体にも電顕的に変化を認めた.パラビオーゼ実験では障害肝に起因して,糸球体変化を中心とした組織変化の生じることを証明した.ただし,この腎変化は肝障害ラット側の障害腎組織によつてもたらされる可能性をも認め,この点をも討議した.
- 社団法人 日本内科学会の論文
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