膵障害を中心としたlipaseの酵素化学的研究
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概要
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イヌの膵液, 膵・肝・小腸homogenate, 膵炎, 膵管結紮, 膵全摘における血清について, 6.7より9.7まで0.3間隔pHにおいてVogel and Zieveの比濁法によりlipase活性を測定し, その一部ならびにwheat germ lipaseにcellulose acetate膜を以てする電気泳動を行ないその分画とlipase活性について検索し, 膵炎ことに急性症において血清lipaseはおおむねamylaseの如くに著明な変化を示し, 膵液および正常血清lipase活性は電気泳動上数個のpatternに認められ, 正常血清lipaseはおおむねpH7.9で最も著明な活性を示すが, 急性膵炎, 膵管結紮等では9.1-9.7の如きアルカリ側で著明に増加し, 膵液lipaseの性質を主として観ることが出来, 血清lipaseはもちろん, 膵にかんするlipaseにもcomplexityがうかがわれる.
- 社団法人 日本内科学会の論文