腎障害時の肝機能にかんする研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
両側腎嫡出2時間後の家兎を用いて,その肝機能を胆汁排泄,異物排泄(PSP. BSP排泄)および抱合能(サルファチアゾールアセチル化, BSP抱合)の面から実験を行ない、腎障害時には肝は排泄能の亢進とは逆に抱合能の抑制を来たすことを明らかにした.また, xyloseを用いて血液浸透圧を上昇させ,これにより胆汁量および色素,代謝産物(NPN, UN, Cl, K, Na)の胆汁内移行を抑制せしめることを明らかにし.腎障害時の血液浸透圧が肝機能に重要な役割を持つとの暗示を得た.最後に腎摘家兎に腹膜潅流を行なうと肝の諸機能が亢まることを証明し,腎障害者に腹膜潅流を行なうことの一つの利点を確認した.
- 社団法人 日本内科学会の論文