アイヌにかんする臨床的研究
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概要
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北海道日高アイヌにつき胃集団検診を行なうかたわら,血液などにかんしても種々の臨床的検査を行ない,和人との比較において検討してみた.その結果,智については,アイヌにおいて牛角胃,瀑状胃を呈するものの割合が和人にくらべてはるかに多く,胃カメラ所見で変化を有するものは和人に比して著明に少なく,また無酸がほとんどみいだされなかつた.一方,自覚的に胃症状を訴えるものもあまりなく,ともかくアイヌに胃疾患の少ないことをたしかめることが出来た.血液にかんしては,血球数,血色素,ヘマトクリット値,血液像については,和人との間に有意の差なく,血清の鉄,銅の値もまた有意差がなかつたが,血清総コレステロール値の低い傾向,および血清蛋白分画値におげるアルブミンの減少,グロブリンの増加傾向は,和人に比し有意の差がみとめられた.
- 社団法人 日本内科学会の論文
著者
-
並木 正義
北海道大学医学部第三内科
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栗原 春仁
北海道大学医学部高杉内科
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藤田 浩也
北海道大学医学部高杉内科
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中西 孝美
北海道大学医学部高杉内科
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新崎 隆一
北海道大学医学部高杉内科
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前沢 貢
北海道大学医学部高杉内科
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中西 孝美
北海道大学医学部医学科薬理学教室
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前沢 貢
北海道大学医学部第二病理学教室
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