いわゆる呼吸中枢の感受性について : 諸腫疾患における,安静時動脈血炭酸ガス分圧と呼吸中枢の感受性との関係
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概要
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各種疾患々者94例について, CO2吸入負荷に対するいわゆる呼吸中樞感受性〓,〓を測定し,この際の單位動脈血CO2分圧増加に対する水素イオン濃度増加率〓をあわせ算定した.しかしてこれらの諸値と安靜大気呼吸時の有効肺胞換気量,動脈血CO2分圧,動脈血水素イオン濃度との間の相関の有無を檢討した.その結果,心肺疾患にみられるCO2に対するいわゆる呼吸中樞感受性の亢進乃至低下は,主として肺胞過換気または低換気による血液CO2分圧の持続的な減少もしくは増加のためであると考えられた.このような立場から,著者は大気呼吸安靜時の動脈血CO2分圧を慎重に測定することによつて,動脈血CO2分圧または動脈血水素イオン濃度に対する呼吸中樞感性(〓)を推定し得る可能性について檢討し,第3表に示した判定基準を試作した.しかして本報の症例により檢定したその適中率は約80%であつた.
著者
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森山 勝利
山口医科大学 三瀬内科
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竹下 重徳
山口医科大学 三瀬内科
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藤野 巌
山口医科大学 三瀬内科
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藤野 巌
山口医科大学第二内科
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森山 勝利
山口医科大学第二内科
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竹下 重徳
山口医科大学第二内科
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