各種内科疾患における白血球凝集素について
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概要
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木村の重層遠心分離法によつて純粋に分離した白血球を使用し, 100例の諸内科疾患についてDdusset法により白血球凝集素を檢索した. 11例(11%)に陽性を認めたが,輸血の影響を檢討する目的で輸血,非輸血2群に分けて檢討した.その結果,陽性例は明らかに輸血群に多く,しかも輸血量が多い程陽性率の高くなる傾向のあることを知つた.又從来陽性例の報告のない胃潰瘍,胃癌,濃瘍性大腸炎,慢性腎炎の4疾患に陽性例を認めたが,いずれも輸血例であり,輸血による同種抗体と考えられる.非輸血陽性例では,白血球減少を認めたが,輸血陽性例では不定であつた.
- 社団法人 日本内科学会の論文