肝静脈カテーテル法に関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
肝靜脈カテーテル法を用い,肝靜脈ウェッジ圧を測定し,肝靜脈圧,門脈圧と対比檢討すると共に,肝靜脈ウェッジ圧の有する意義について考察を加えてみた.ウェッジ圧は種々の門脈圧の変動に対して,よく相関を保ち,門脈圧を反映し,又肝靜脈圧と比較的大きな較差をもち,呼吸圧変動は腹腔側の立場をとつていた.ウェッジ圧がよく門脈圧を反映する所より,又Hellemsらが,肺動脈ウエツジ血が肺靜脈血類似の酸素飽和度を有することより,類推して,肝靜脈ウェッジ血が門脈血類似の組成を有するや否やを檢討してみた.ウェッジ血は血糖値において,特に門脈血血糖値の高い場合に,門脈血類似の値を示し,又,プロームサルファレン靜脈内投與によりその濃度は,ウエッジ血,門脈血とも近似の値を示した.
- 社団法人 日本内科学会の論文