高血圧症における自覚症状と脳循環に関する研究
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概要
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脳動脈硬化症の臨床的診断は現状においてまだ困難であるが,脳循環測定による診断方法が最も確実であるという観点に立ち,高血圧を伴なう脳動脈硬化症の自覚症状を検討するとともに,年代別に自覚症状と脳循環の関係を比較し各症状の成因について検討を加えた.その結果,脳動脈硬化症と最も関係の深い自覚症状は,めまいおよび記銘力障害であり,不眠,肩こり,頭重感も関係することを明らかにした.頭痛は年代によりそれぞれ異なつた特異の脳循環動態を示した.また高血圧症における自覚症状の成因を年令別に検討すると,若年群では脳血管の機能的攣縮が,老年群では脳動脈硬化による脳代謝の低下が最も関連していることが認められた.
- 社団法人 日本内科学会の論文
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