発熱とPBIに関する研究
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概要
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Grossmann法はPBIの時間的変動を觀察する目的に適したPBI測定法である. これをさらに檢討改良した. 本法を用いて各種疾患の有熱群ならびに無熱群のPBI値を觀察するに前者はやゝ高値を示し, また動物に発熱物質を連続投与した場合もPBIレベルの上昇をみとめた. 発熱物質單独投與後の末梢靜脈血ならびに甲状腺靜脈血中PBIレベルは, 早期一過性の低下を示し, 発熱物質の投與量および種類との間にはなんら一定の関係を見出しえず, 大体同じ傾向の変動を認めた. 甲状腺摘出犬ならびに肝障害犬を用いた実験では, これら末梢レベルの低下は, 主として甲状腺ホルモン末梢調節の主体をなす肝の活動の増加によるものであろうと推測される. なお発熱物質投與時の甲状腺ならびに副腎ホルモン分泌相は, 早期では拮抗的である.
- 社団法人 日本内科学会の論文