原発性異型肺炎患者の含嗽水あるいは喀痰浸出液使用による赤血球寒冷凝集抑制試験
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概要
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赤血球寒冷凝集反應は,原発性異型肺炎(PAP)などでは早期には陽性に出てこない.したがつて,この凝集反懸は一般に早期診断には役立たない.赤血球寒冷凝集價の高いPAP患者の血清に,比較的早期の別のPAP患者の含嗽水あるいは喀痰浸出液を加えるときは,その血清の寒冷凝集反應が抑制されて陰性になり,あるいは弱まることを知った.この赤血球寒冷凝集抑制試験によれば,PAPAどの早期診断が可能であることがわかつた.赤血球寒冷凝集價の高いPAP患者の血清に,インフルエンザ患者の含嗽水を加えても,この寒冷凝集反應は抑制されなかつた.すなわちこの抑制試驗によつて, PAPとインフルエンザとを早期に鑑別することができる.また寒冷凝集反應はPAPやインフルエンザなどにおいて陽性に出るけれども,この凝集反應は疾患別の特異性が存在することがわかる.
- 社団法人 日本内科学会の論文
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