プラスチックス中の可溶性成分の硝酸による抽出 : 抽質が溶解度の著しく異なる複数の化学種からなる場合
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概要
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先に著者が提出した抽質の粒子状分散を仮定するモデルに, 修正を加えて実験結果と比較検討した. 修正内容は次のとおりである. 材料表面に露出する粒子中の抽質は多量の抽剤に接しているために, 溶解度の小さい化学種も完全に溶解する. 材料内部では表面から浸透してくる抽剤の量が限られるため, 難溶性の化学種は抽剤に飽和し不溶であるとみなせる. このようにしてプラスチックス内の抽質の存在量を階段状分布で近似して計算抽出曲線を求めた.<BR>実験は硬質PVC板に加熱処理を施すことにより, 熱安定剤中のPbOの一部を難溶性のPbCl<SUB>2</SUB>に変化させた試料を用いて, 希硝酸による回分抽出を行った.<BR>その結果このモデルによる計算曲線は実験結果によく適合するとの結論を得た.
- 社団法人 化学工学会の論文
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