Seldinger法によるTAE不能例に対する開腹TAEの試み
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概要
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原発性肝癌に動脈塞栓術(TAE)を行うためには,少なくとも固有肝動脈の超選択造影を行うことが必要であるが,我々の行った50例のTAE症例のうち4例はSeldinger法による超選択的カテーテル操作が不可能であった.このうち動脈硬化が強い高齢の3人に対しては,開腹手術下に胃十二指腸動脈にカテーテルを留置し,数回のTAEとCT-arteriographyとに,これを利用し良好な効果を得た.左肝動脈への超選択的操作の不能であった1例では,開腹手術下にTAEを施行し,後のTAEをSeldinger法により可能とすることを目的に脾動脈-左肝動脈の端側吻合を行った.本例も良好な治療効果が得られた.<BR>外科的TAE法は,Seldinger法で治療が完遂できない肝癌例に対し,少ない侵襲で効果的なTAEを可能とする方法であった.
著者
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鶴丸 昌彦
虎の門病院(共済)
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池永 達雄
虎の門病院消化器外科
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秋山 洋
虎の門病院消化器外科
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沢田 寿仁
虎の門病院消化器外科
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池永 達雄
虎の門病院一般外科
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秋山 洋
虎の門病院
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吉場 朗
虎の門病院 消化器科
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池田 健次
虎の門病院(共済) 消化器科
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村島 直哉
虎の門病院消化器内科
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熊田 博光
虎の門病院
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中沢 茂樹
虎の門病院消化器外科
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〓本 正博
虎の門病院放射線診断学科
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村島 直哉
虎の門病院消化器科・冲中成人病研究所
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熊田 博光
虎の門病院消化器科・冲中成人病研究所
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鶴丸 昌彦
虎の門病院 消化器外科
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