脂肪変性を呈した培養ラット肝細胞にたいするタウリンの作用
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
初代培養ラット肝細胞に実験的な脂肪変性を作成し,これに対するタウリンの抗脂肪変性作用を検討した.実験的脂肪変性は初代培養ラット肝細胞の培養液に高濃度(50%)ラット血清を添加して作成した.50%ラット血清の添加によりラット肝細胞の伸展が促進され,培養8時間および24時間後では対照群に比べて細胞質に有意に多数の中性脂肪滴の出現を認めた.脂肪変性はリポ蛋白代謝機能を失った株化肝細胞ではみられなかった.この脂肪変性は最終濃度10および100mMのタウリンを培養開始時より添加することにより有意に抑制され,濃度依存性を示した.培養20時間後の電顕像において,タウリン群では脂肪滴周囲の粗面小胞体にribosomeと考えられる高電子密度粒子の著明な増加が認められた.タウリンはVLDLの放出に対して促進的あるいは保護的に作用するため抗脂肪変性作用を発現するものと考えられた.
著者
関連論文
- 33.胆道閉鎖症術後患児における UDCA およびタウリンの長期投与(第19回日本胆道閉鎖症研究会)
- 胆道閉鎖症経過良好例における術後減黄に関する検討
- 38.ハイパーサーミア使用による胆汁排泄促進効果に関する研究(その2)(第18回胆道閉鎖症研究会)
- 12.胆道閉鎖症患児の1ヵ月健診における実態アンケート調査(その2)(第18回胆道閉鎖症研究会)
- 93 ハイパーサーミア使用による胆汁排泄促進効果に関する研究(その2)
- 258 ハイパーサーミア使用による胆汁排泄促進効果に関する研究 (その1)
- 9.胆汁酸の1.25(OH)2_D_3によるヒトオステオカルシン遺伝子(一般演題, 第22回日本胆道閉鎖症研究会)
- 119 胆道閉鎖症におけるHCV抗体の検討
- 35. 胆道閉鎖症経過良好例における術後減黄に関する検討(第 16 回胆道閉鎖症研究会)
- 13. 胆道閉鎖症術前の胆汁酸値の検討(第 16 回胆道閉鎖症研究会)
- W-I-11 胆汁酸代謝からみた胆道閉鎖症における胆外胆管の閉鎖時期の検討
- 35.UDCA の胆汁排泄療法,胆汁酸代謝からの検討(第15回 胆道閉鎖症研究会)
- 10.新生児血液濾紙中および手術時血清胆汁酸値からみた胆道閉鎖症の発生時期について(第15回 胆道閉鎖症研究会)
- 示45 非胆汁うっ滞性肝硬変を認めた10ケ月の先天性胆道拡張症女児例
- 152 胆道閉鎖症におけるビタミンD製剤の投与量および投与期間に関する検討
- 59 胆道閉鎖症患児における新生児期血液乾燥濾紙中および術前血清中胆汁酸値の推移
- 57 抱合型および非抱合型UDCAの胆汁酸排泄効果の研究
- 56 胆道閉鎖症におけるUDCAの胆汁酸排泄療法, 胆汁酸代謝からの検討
- 新しい検査法--消化器機能検査法
- 34.術後胆道閉鎖症の経過良好例における肝機能検査値と血清中胆汁酸値について(第14回胆道閉鎖症研究会)
- 3.CBA 術後の胆汁酸代謝:血中,胆汁中および尿中胆汁酸値について(第15回日本小児外科代謝研究会)
- 2.CBAの術前における血中および尿中胆中酸値について(第15回日本小児外科代謝研究会)
- 7.先天性胆道閉鎖症(CBA)術後の血中および胆汁中胆汁酸値の経時的変化(第13回胆道閉鎖症研究会)
- 15.胆道閉鎖症術前患児における腎尿細管機能について(第14回胆道閉鎖症研究会)
- 14.胆道閉鎖症術前患児における血中ビタミンD値の日齢差について(第14回胆道閉鎖症研究会)
- 6.胆道閉鎖症における肝の組織像と術前の血清胆汁酸値について(第13回胆道閉鎖症研究会)
- 197 胆道閉鎖症における肝の線維化と術前の血清胆汁酸値について
- 脂肪変性を呈した培養ラット肝細胞にたいするタウリンの作用