肝梗塞の1症例
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概要
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超音波検査及びCTで原発性肝癌が疑われ手術後に肝梗塞と判明した一例を経験した.本症例は54歳男性で,昭和55年10月に十二指腸潰瘍の出血によるショックのため当院外科に入院,保存的治療で軽快退院した.12月中旬よりALPの上昇を認め,56年2月エコーにて肝左葉に占拠性病変を認めたため,同年4月当科に入院した.入院時肝腫大があり,ALP, LAP, γ-globulinの上昇,コリンエステラーゼの低値,HBsAg(-), ICG停滞率52%を認めた.血管造影にては明瞭な異常所見は得られなかったが肝CTにて同部位に低濃度領域を認めた.AFP白血球粘着抑制試験(LAI test)は陰性であったが肝硬変に合併したヘパトーマの診断にて5月27日当院外科にて開腹した.肝は乙型肝硬変で左葉外側に径3cm大の腫瘤を認め左葉部分切除を施行した.腫瘤の組織所見は悪性像は認められず,貧血性梗塞の像であった.肝梗塞は文献上極めて稀であるので報告した.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
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福住 直由
杏林大学臨床病理学教室
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永松 信哉
杏林大学第3内科
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永松 信哉
杏林大学病院第III内科
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中野 正美
杏林大学病院第III内科
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朝倉 秀樹
杏林大学病院第III内科
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山本 久文
杏林大学病院第III内科
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長谷 章
杏林大学病院第III内科
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高橋 信一
杏林大学病院第III内科
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斉藤 昌三
杏林大学病院第III内科
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青柳 利雄
杏林大学病院第III内科
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福住 直由
杏林大学臨床病理
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