間接蛍光抗体法によるラット培養肝細胞内微小管の分布
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概要
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間接蛍光抗体法にてラット培養肝細胞内微小管の分布を培養開始前より経時的に観察し,コルヒチン処理または低温処理による変化も観察した.抗原としてチューブリンをブタ脳より抽出し家兎を用いて抗体を作製した.ラットより単離されspreadingを開始する前の肝細胞には微小管を思わせる蛍光はみられなかった.spreadingを開始すると微小管は細胞周辺部に網状に出現し,さらにspreadingが進むと,他の細胞と接合していない細胞質ではspreadingしていく方向に平行に線維状に多数出現した.全周が他の細胞と接合した細胞では微小管は細胞質全体に網状に分布していた.また核近傍に微小管形成中心と思われる星状の蛍光を認めた.コルヒチン処理または低温処理では,網状あるいは線維状の蛍光は消失し,全体に蛍光は淡くなり,特にspreadingが進行中と思われる細胞質辺縁部では蛍光が消失していた.またコルヒチン処理による培養ではattachmentとspreadingが不良であった.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
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