Agarose平板法による末梢白血球遊走阻止試験の薬物過敏性肝障害診断への応用
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概要
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薬物過敏性肝障害においては,起因薬剤の同定は屡々困難である.in vitroの系による簡便で確実な診断法の開発が望まれるが,1971年Clausenにより報告されたagarose平板法による末梢白血球遊走阻止試験は,薬物に対する宿主の過敏状態を極めて敏感に反映することを観察した.本法は細胞性免疫をin vitroで推測する他の方法と比較して,a) 短時間(20時間)で判定しうる.b) 手技が比較的簡易で,多数例を検索するに適し,c) 比較的少量の血液で検査が可能であり,d) アイソトープを用いないので特殊な設備を必要としない,などの利点をもつ.<BR>薬物過敏性肝障害のin vitroでの診断に際しては,推定起因薬物と肝特異抗原とを同時に添加した場合に,細胞性免疫能を示す検査成績が陽性であって,はじめて,肝障害と薬物との因果関係が強く示唆されることが判明した.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
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