発疹を伴った薬剤性肝障害の臨床像と皮膚テスト
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概要
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薬剤性肝障害の発生機序の一面として,in vitroにおけるリンパ球を用いた成績などより細胞性免疫の関与することが知られ,かつ起因薬剤の検索に応用されている.<BR>発疹を伴う薬剤性肝障害例における起因薬剤の検索を目的に皮膚アレルギーテストを行ない,合わせて発疹発生を起点に各種肝機能検査と末梢血液像の推移を検討し,つぎのごとき特徴を観察した.<BR>1. 発疹は麻疹型が多い.<BR>2. 初発症状は38°C以上の発熱と,リンパ節腫脹がある.<BR>3. 臨床検査成績では発疹発生直後にリンパ球の著明な減少があり,かつLDHの上昇があった.一方GOT, GPT,アルカリフォスファターゼ,総ビリルビンなどの異常は,発疹発生3日以降に出現する傾向にある.<BR>4. 起因薬剤の決定には皮膚アレルギーテストが有効で,そのtypeは遅延型反応に属する.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
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石塚 英夫
日本大学 第3内科
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後藤 利昭
日本大学 第三内科
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有賀 槐三
日本大学 第三内科
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金田 春雄
日本大学 第三内科
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藤田 実彦
日本大学 第三内科
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大藤 紘一
日本大学 第三内科
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宮下 文平
日本大学 第三内科
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叶多 康悦
日本大学 第三内科
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中條 知孝
杏林大学 皮膚科
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後藤 利昭
日本大学 有賀内科
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石塚 英夫
日本大学 第三内科
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金田 春雄
日本大学 有賀内科
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大藤 紘一
日本大学 有賀内科
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