褐炭液化油の分画留分の各種物性
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概要
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豪州モーウェル褐炭を原料とする液化油について, 元素分析, 構造指数分析, 分子量および密度, 沸点, 蒸気圧, 蒸発潜熱, 比熱, 表面張力, 粘度, 熱伝導率を測定し, 分子量を主要因子とする物性の相関を行った.沸点, 比熱, 表面張力, 熱伝導率については分子量と1次の相関があった.密度については液化油中の酸素分, 水素/炭素原子比による補正が有効である事が分かった。蒸気圧と密度の間には各成分についてAntoineの関係が得られた。蒸発潜熱は分子量の増大に伴って単調に減少することが分かった.粘度の対数と分子量とは1次の相関があった.総括的に見ると, 無極性有機化合物と類似の挙動を示すと言えるが, 密度や粘度の結果より, 無極性有機液体から多少偏寄した液体構造をもっている事が示唆される.