バイオプロセス用センサーによるデキストラン発酵のオンラインモニタリング
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
デキストラン発酵において, 微生物菌体量, 培養液粘度, 基質濃度の各パラメーターを計測するためのオンラインモニタリングシステムを製作した.本システムは, ピエゾゴムセンサー, 水晶振動子粘度センサー, スクロースセンサー, バイオリアクター, パーソナルコンピューターより構築される.ピエゾゴムセンサーは, 2対のピエゾゴム, パルスジェネレーター, プリアンプより構成され, <I>L. mesenteroides</I>の菌体量計測が1.0〜4.8 [kg dry cell mass・m<SUP>-3</SUP>] の範囲で可能であった.水晶振動子粘度センサーはAT-カット, 9MHzの水晶振動子, 発振回路, ピークレベルメーターより構成され, 水晶振動子の共振抵抗 (<I>R</I><SUB>1</SUB>) とデキストラン溶液の (ρη) <SUP>1/2</SUP> (ρ及びηは液体の密度及び粘度) との間に直線関係が認められた.またスクロースセンサーはグルコースオキシダーゼ, ムタロターゼ, インベルターゼの各固定化酵素と金電極より構成され, 1〜1000 [×10<SUP>-3</SUP>kg・m<SUP>-3</SUP>] の範囲で基質の測定が可能であった.次に, 本システムをデキストラン発酵に適用したところ, 各センサーの測定値は従来法の測定値と良い相関を示し, 各パラメーターのオンラインモニタリングが可能であった.
著者
-
遠藤 英明
東大先端研
-
軽部 征夫
東京大学 先端科学技術研究センター
-
遠藤 英明
東京大学 先端科学技術研究センター
-
鈴木 正康
東京大学 先端科学技術研究センター
-
早出 広司
東京大学 先端科学技術研究センター
-
民谷 栄一
東京大学 先端科学技術研究センター
関連論文
- 半導体プロセスで作成するニードル型グルコースバイオセンサー:新規薄膜銀/塩化銀参照電極とプラズマ重合膜の利用
- 445 イメージセンサーによる酵母のプラスミド保持率の測定
- ピエゾゴムセンサーを用いるA.nigerの菌糸量計測(生物化学工学-固定化微生物, 培養工学-)
- 666 水晶振動子の微生物培養液の粘性測定への応用
- 425 ピエゾゴムセンサーを用いる微生物の菌数計測
- バイオテクノロジーの新しい潮流
- バイオプロセス用センサーによるデキストラン発酵のオンラインモニタリング
- 圧電素子を利用した発酵プロセス計算用センサ-の開発 (新しい電磁気現象利用技術)