下方から加熱される垂直環状容器内の自然対流
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概要
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垂直環状容器内の自然対流について実験的ならびに理論的に検討した.透明側壁を通して上面図を得るKrishnamurtiの撮影法により流動形態の写真を撮った.安定した流動形態は半径方向にその軸をもち, 円周方向に並んで存在する多数のロールセルであり, その個数は平均円周を容器の高さで割って推定できることを示した.このロールの一つを3次元円筒座標系の自然対流の式でモデル化し, これを差分近似し, 数値解を求めた.平均熱伝達速度は本報告で求めた実験値とよく一致した.矩形容器内の場合と同様, 1個のロールは1対の共軸二重らせん渦から成ることが予測されたが, 扇形領域のため二つのらせん渦の占める部分領域は大きさも形も異なるものであった. これらの流動形態は長時間粒子軌跡を透視図法で描くことによって明快に表すことができた.
- 社団法人 化学工学会の論文
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