傾斜濡れ壁塔における流下液膜の波動特性と波立ち開始点
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概要
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線形安定性理論に基づき, 傾斜濡れ壁塔における流下液膜の波の形成と構造を理論的に解析し, 時間的に安定な波の周波数, 波長, 波速, 空間的成長速度および振幅の各無次元数に対する近似理論式を求めた.本理論式によれば. 波動特性値の無次元数は液レイノルズ数, 無次元表面張力, 傾斜角および無次元周波数の関数となり, 液入口で極めて微小な波の振幅は液の流下方向に対して指数関数的に増加する.本研究ではまた, 傾斜濡れ壁塔の平板壁に沿って膜状で流下する水の表面上の波に対する周波数, 波長, 波速と空間的成長速度を実測した.その結果, 波動特性値は流れ方向に変化せず一定値をとるが, 波の振幅は流下距離の増加とともに増し, ある位置すなわち波立ち開始点で直接目で観察できる波が現れることがわかった.さらに理論および実験結果を比較検討することによって, 流動特性値や波立ち開始点が線形安定性理論を用いて定量的に予測できることが明らかになった.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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頃安 貞利
帝京大・宇都宮キャンパス
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石見 紘策
大阪府立大学工学部 化学工学科
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頃安 貞利
大阪府立大学工学部 化学工学科
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疋田 晴夫
大阪府立大学工学部 化学工学科
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石見 紘策
Department Of Chemical Engineering Osaka Prefecture University
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