SO<SUB>2</SUB>およびNOの同時接触酸化吸着剤の開発
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
固定燃焼発生源から排出されるSO<SUB>x</SUB>, NO<SUB>x</SUB>は主に湿式脱硫法と乾式接触脱硝法の二法で除去されているが, コスト的により有利でプロセス的に単純な乾式同時脱硫・脱硝法の開発を目的として, SO<SUB>2</SUB>, NOの乾式同時接触酸化吸着剤開発のための基礎的検討を行った.すなわち, Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>, TiO<SUB>2</SUB>, ZrO<SUB>2</SUB>, SiO<SUB>2</SUB>を調製し, 活性を評価するとともに, これらの酸化物にNaを添加して活性の向上を試みた.実験は常圧流通式の固定層式反応装置を用い, 130℃で行った.入ロガスは主に, SO<SUB>2</SUB> (250ppm), NO (250ppm), O<SUB>2</SUB> (5%), H<SUB>2</SUB>O (10.3%), N<SUB>2</SUB> (バランスガス) の混合ガスを用いた.<BR>得られた主な結果は, (1) Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>, TiO<SUB>2</SUB>, ZrO<SUB>2</SUB>が接触酸化吸着剤として活性を示す. (2) ゼオライトを用いた検討と金属酸化物へのNa添加効果の検討により, 固体塩基が活性に寄与すると考察された. (3) SO<SUB>x</SUB>とNOxの吸着サイトは同一と推測され, SO<SUB>x</SUB>はNO<SUB>x</SUB>に比較し, より安定に吸着する. (4) 同時接触酸化吸着においてはNOの酸化にSO<SUB>2</SUB>は不可欠であり, NOもSO<SUB>2</SUB>の酸化吸着を促進する.
著者
-
笹岡 英司
Dept. of Nutritional Science, Okayama Prefectural University
-
田中 一義
Dept. of Appl. Chem., Okayama Univ.
-
稲美 義彦
Dept. of Appl. Chem., Okayama Univ.
-
阪田 祐作
Dept. of Appl. Chem., Okayama Univ.
-
笠岡 成光
Cooperative Research Center, Okayama Univ.