次亜塩素酸カルシウム2水和物の反応晶析過程における添加剤の生成結晶の形状に及ぼす影響
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概要
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次亜塩素酸カルシウム2水和物 (CHDH) は, 偏平な四角板状結晶であり, 固液分離性が劣る, 脆い等, その形状に起因して工業上多くの問題点を有している.<BR>このCHDHの晶癖を改善することを目的として, 水酸化カルシウムと水酸化ナトリウムの水性混合スラリーを回分式で塩素化する方法を用いて, 添加剤の効果について検討した.<BR>添加剤として多くの無機および有機化合物を用いた結果, カルボン酸化合物および炭水化物に強い媒晶作用を見い出した.この中で多塩基性力ルボン酸化合物が, 実用上有効な添加剤と考えられる.<BR>この添加剤の作用は, 結晶の幅 (a, b軸) 方向の成長を抑制し, 厚み (c軸) 方向の成長を促進するものであり, 新しい形状, 即ち単結晶で柱状のCHDH結晶が得られた.<BR>添加剤効果のメカニズムとして, (1) 添加剤が結晶の厚み方向の面に選択的に吸着する作用, (2) 添加剤がCa<SUP>2+</SUP>とキレートを形成し, 過飽和濃度を高める作用, が考えられる.
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