大分県における土木用木製構造物の劣化原因と耐用年数
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概要
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大分県下の171箇所の土木用木製構造物の劣化状況を調査し,部材の劣化要因と劣化指標の関係,木製構造物の耐用年数を推定する方法について検討した。<BR>土木用木製構造物は,使用目的を基に補助的構造物,化粧的構造物および永久的構造物に区分することができ,補助的構造物には無処理の小径丸太が,永久的構造物には加工材や防腐処理材が使用されていた。木材腐朽菌およびシロアリによる被害が主であった。使用部材の耐用限界基準値を6段階評価の平均被害度3.4,ピロディン貫入深さの平均値33mm,使用不能材率70%と仮定したとき,それらと設置後の経過年数との直線回帰式から無処理材6年,処理材16年の耐用年数が得られた。また,6段階評価の平均被害度を目的変数とする重回帰式を導き,その耐用限界の平均被害度を3.4とし,耐用年数推定式を作成した。木製防護柵の劣化は部材上部の材面割れに沿った腐朽が原因と考えられ,劣化部材の曲げ強度性能は未使用材に比べて低かった。
著者
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津島 俊治
大分県農林水産研究センター林業試験場
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長谷川 益夫
富山県林業技術センター木材試験場
-
栗崎 宏
富山県林業技術セ 木材試
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津島 俊治
大分県農林水産研究セ 林試
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栗崎 宏
富山県林業技術センター木材試験場
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