流動床ボイラにおける内部循環流の形成と総括熱伝達係数の制御
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概要
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流動層内を主燃焼室と熱回収室とに傾斜仕切壁にて区分し, 流動媒体に硅砂を使用して, 主燃焼室に旋回流を, また主燃焼室と熱回収室の間には循環流を形成する内部循環流動床ボイラを構築し, 内部循環流の形成と総括熱伝達係数の制御の研究を行った.実験結果より, 熱回収室の層内伝熱管にて所要熱量を回収するのに必要な主燃焼室と熱回収室の間の流動媒体の循環流量を得るためには, 流動媒体静止層高が傾斜仕切壁上端より高く, かつ主燃焼室両端部の流動空気量が一定値以上あればよいことがわかった.また, 熱回収室下部に設けた循環層空気流量を変化することにより, 熱回収室内の流動媒体の沈降速度を制御することができた.実測の結果, 総括熱伝達係数は, 熱回収室の流動化速度を<I>U/U<SUB>mf</SUB></I>=0〜2の間で変化することによりほぼリニアに変化できることがわかった.これにより内部循環流動床ボイラでは自由自在の負荷制御法を確立することができた.
- 社団法人 化学工学会の論文