総論 (2) 産業への応用
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概要
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過去30年間における真空技術の産業への応用は, 質, 量ともに著しい進展を遂げた.昨年7月に通産省機情局の諮問機関として設置された先端機械技術開発調査委員会, 真空機器部門がまとめて発表した調査報告書の中に, 我国の主要鉱工業団体に属する代表的な500事業所に対して行ったアンケートの回答がまとめてある.それによると, 回答数269件の中, 真空を利用していると回答したものは218件, 81%に達し, その応用分野が実に多岐に拡がっていることを示している.一方その量的発展を日本真空協会工業部会加盟の主要23社の売上統計で見ると, 昭和50年の183億円が昭和60年度には1322億円に増大し, 50年代を通じて平均年率約20%の伸長率を示している.これは主として半導体を中心とした電子部品産業の急成長に負うところ多く, 真空機器産業の発展がいわゆるハイテック産業の成長と不可分の関係になったことを物語っている.<BR>つぎに応用分野別に過去30年間の進展状況をレビューしたい.
- 日本真空協会の論文