高濃度スラリー気泡塔における流動特性と気液間物質移動特性
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概要
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固体粒子を高濃度に含んだ固相回分, 気-液相上昇流式のスラリー気泡塔における気, 液, 固各相のホールドアップの軸方向分布と液相容量係数k<SUB>l</SUB>aとを, 内径15cm, 高さ1.05または1.55mの塔を用いて測定した.流動化媒体として空気-水および空気-グリセリン水溶液を, スラリー粒子として平均粒径0.16および0.23mmガラス球 (密度2500kg/m<SUP>3</SUP>) を用いた.<BR>投入粒子量を増大させると, 低ガス流速では塔下部の粒子濃度の均一な濃厚粒子層とその上部の希薄粒子層とからなる粒子濃度分布が形成された.そしてガス流速の増大により粒子は塔頂へ向かって拡散し, 粒子濃度は塔下部で大きく塔上部へ行くに従って連続的に減少する分布形が形成された.一方, ガスホールドアップは軸方向についてほぼ一定であった.<BR><I>k<SUB>l</SUB>a</I>はガス流速の増大によって増大し, 粒子濃度の増大によって減少した.スラリーのみかけの粘度を考慮して, <I>k<SUB>l</SUB>a</I>を次式によって相関した.<BR><I>k<SUB>l</SUB>a</I>=3.09×10<SUP>-7</SUP> {(1-φ<I><SUB>s</SUB></I>/0.60) /μ<I><SUB>l</SUB></I>} <SUP>1.50</SUP>・<I>U<SUB>g</SUB></I><BR>ただし, φ<I><SUB>s</SUB></I>=ε<I><SUB>s</SUB></I>/ (1-ε<I><SUB>g</SUB></I>) [-], <I>k<SUB>l</SUB>a</I> [1/s], μ<I><SUB>l</SUB></I> [Pa・s], <I>U<SUB>g</SUB></I> [cm/s] であり, 各変数の適用範囲は, 0.8≦<I>U<SUB>g</SUB></I>≦8.0, 0.001≦μ<I><SUB>l</SUB></I>≦0.002, 0≦φ<I><SUB>s</SUB></I>≦0.4である.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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安西 晟
鳥取大学工学部資源循環化学科
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福間 三喜
鳥取大学工学部資源循環化学科
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室山 勝彦
鳥取大学工学部資源循環化学科
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福間 三喜
鳥取大学工学部 生物応用工学科
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福間 三喜
鳥取大学工学部 資源循環化学科
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室山 勝彦
鳥取大学工学部 資源循環化学科
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安西 晟
鳥取大学工学部 資源循環化学科
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安西 晟
鳥取大学工学部 生物応用工学科
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