旋回合流による管路内流体の乱流混合
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本管に垂直かつ接線方向に支管を取り付けた合流管による2流体の混合特性について実験的に研究した.本管断面の温度分布を実測し, 混合平均温度に対する2次モーメントを用いて, 広い範囲の管径比・速度比における混合特性を比較した.同時に吹き込まれた支流が本管中で形成する偏向壁面噴流の軌跡を測定し, この噴流の挙動に基づいて混合機構を考察した.旋回の強さを表すパラメータとしてスワール数を用い, 旋回の強さと混合条件との関係を検討した.<BR>その結果, 偏向壁面噴流の軌跡は運動量長さスケールでよく正規化された.旋回合流による混合には, 最短流下距離での急速な混合のための最適速度比が存在する.これは速度比の増加とともに初めは増大する偏向壁面噴流の同伴が, 次第に強まる旋回の影響により抑制されるためと考えられる.急速な混合のための最適条件はスワール数が0.4から0.6の範囲に存在し, 混合前の支流の運動量が主流の運動量の0.7倍の条件として与えられる.