テロリズムリスク処理におけるリスクファイナンシング手法について
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概要
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9.11の米国同時多発テロリズムでは,保険市場の引受け能力不十分と再保険処理能力の縮小によって,保険市場は機能不全に陥った。テロリズムリスクの処理については,リスクファイナンシング手法として,保険市場だけでなく,資本市場にリスクを転嫁するAlternative Risk Transfer(ART:代替的リスク転嫁手法)を用いた対応が考えられ,特に間接被害に対しては有効な手段となる。具体的には,保険デリヴァティヴ,Catastrophe Bonds(大規模災害債権),キャプティヴ,大規模災害リスクスワップ(Catastrophe Risk Swaps/Swaption),大規模人的災害債権(Mortality Bonds)などの利用が検討されるが,政府の一定の関与を必要とすることも認識されているため,テロリズムリスクの特質に基づき,新しく開発されたリスク処理手段を提供する可能性と問題点について考察した。
- 日本保険学会の論文
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