わが国損害保険企業における株主資本コストの推計
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究では,わが国における損害保険会社の株主資本コストの推計を行っている。1990年以降の損害保険会社の株主資本コストについて,CAPMおよびFama and French3ファクター・モデルを使って推計を行った結果,以下のことが明らかとなった。(1)CAPMによる推計資本コストは検証期間で一貫して低下していく傾向にある一方で,FF3Fによる推計資本コストは計測初期を除いて5〜6%で安定していた。(2)保険業法が改正された1996年前後に注目すると,規模要因およびBPR要因の感応度に大きな変化が見られた。業法改正等による規制緩和の影響が,損保業のリスク要因に大きな変化を及ぼしていたことが推測される。
著者
関連論文
- 大型台風と損保の企業価値
- 「行動保険学」再考
- マーケットの非効率性と企業の投資・財務戦略
- 株式市場の真の勝者は誰か?
- 知のショールームへご招待(2)ファイナンス応用研究 : 全社的リスクマネジメントの理論と実践
- リスクマネジメントの考え方
- 株式投資収益率の半年効果がファーマ=フレンチ・モデルに及ぼす影響と4ファクター・モデル
- わが国株式市場における「半年効果」と投資家心理
- バリュー・グロース株における11月アノマリー
- 東日本大震災による損保株への影響
- ブラックスワン
- ERMと企業価値 (赤石雅弘教授退職記念論集)
- わが国株式市場における株価の長期パフォーマンスの測定方法の評価
- わが国損害保険企業における株主資本コストの推計
- わが国株式市場における長期異常リターンの測定上の問題点