Fe2+/HOCl反応系を利用した電解促進酸化処理に及ぼす各種運転操作因子の影響
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概要
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過酸化水素を次亜塩素酸に置き換えたFenton型反応を用いる電解促進酸化処理の運転操作条件を検討した。本処理法では塩化物イオン(Cl-)のアノード酸化により次亜塩素酸を供給するとともに,鉄(III)イオン(Fe3+)のカソード還元により鉄(II)イオン(Fe2+)を供給することが可能となる。OHラジカルプローブには1,4−ジオキサンを用いた。その結果,pH 3.0以下,電流密度2.8 mA・cm-2以下,Cl-濃度10〜200 mM,Fe2+濃度1.0〜4.0 mMの条件下において比較的高い電流効率を観測した。また初期に投入する鉄イオン形態はFe2+よりもFe3+の方が効果的であり,その原因として過剰に存在するFe2+がラジカルスカベンジャーとして働くことが考えられた。初期にFe3+を1 mM投入し,pH 2.5,電流密度2.8 mA・cm-2,Cl-濃度100 mMとしたときの電流効率は74.2%であった。
著者
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岸本 直之
龍谷大学理工学部
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岸本 直之
龍谷大学理工学部環境ソリューション工学科
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北村 拓也
龍谷大学大学院理工学研究科環境ソリューション工学専攻
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大津 秀緒
クロリンエンジニアズ株式会社環境水処理事業本部
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大倉 誠
クロリンエンジニアズ株式会社環境水処理事業本部
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