Cyclosporin Aの投与により筋炎を併発したOKT 4エピトープ欠損症合併Behçet病の1例
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概要
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OKT 4エピトープ欠損症を合併し,経過中cyclosporin A (CYA)の投与により,筋炎を併発したベーチェット病の1例を報告する.症例は42歳,男性.昭和61年9月ぶどう膜炎を発症,口内炎,外陰部潰瘍,毛嚢炎の出没があり,ベーチェット病と診断.平成元年5月前房畜膿を伴う激しい眼発作あり,当科入院.末梢血リンパ球表面マーカーを検索したところ, OKT 4陽性細胞はまったく証明されなかったがLeu 3 aは40.1%と正常であり, OKT 4エピトープ欠損症と診断した. PHA, ConA, PWMによるリンパ球幼若化反応は正常であった.家系調査で, 3人の息子のヒストグラムは中間型を示し, OKT 4エピトープ欠損症は,従来の報告どおり常染色体不完全優性遺伝の形式をとることが示唆された.入院後, CYA 400mg/日を投与したところ,眼発作は速やかに消失したが,投与3日目より四肢の筋肉痛,筋力低下が出現,筋原性酵素の著明な上昇をみた.筋電図では筋原性パターンを示した. OKT 4エピトープ欠損症とベーチェット病の合併は本症例が初めてである.さらに,本症例ではCYAの投与により筋炎が併発したが,かかる症例の報告は,海外で1例報告されているにすぎない. CYA誘発筋炎が, CYAの通常の副作用なのか, OKT 4エピトープ欠損症という特殊な病態の上に起こったものなのかは不明で,今後の症例の蓄積が待たれる.
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